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CMA ブログ
17 May 2026 5 分で読めます

「もう少し安くなりませんか」と言われたときの答え方

価格に難色を示された瞬間のための台本です。「もう少し安く」の裏にある四つの本当の意味、三段階の返し方、場面ごとにそのまま使える文例、そして利益を守りたいなら決して言ってはいけないことをまとめました。

著者:David Wright CMA 創設者

英国の職人なら誰もが、毎週同じ瞬間を迎えます。見積書を送り、待ち、そして届くのです。「もう少しお安くなりませんか」と。あるいは対面での言い方、金額を告げた直後の、期待のこもった笑顔とともに。そこからの三十秒で何を言うかが、提示した金額で受注するのか、抱えきれない値引きで受注するのか、それとも受注できないのかを決めます。

多くの職人は二つのうちどちらかの形で答えを誤ります。ひとつは即座に折れること(「ええ、少しなら下げられると思います」)で、これは毎回聞けばよいと顧客に教えることになります。もうひとつは固く突っぱねること(「この金額でお願いします」)で、範囲を変えれば取れたはずの仕事を失います。要は問いを正しく聞き取ることです。「もう少し安く」は実際には四つの異なる意味を持ち、それぞれに違う答えが要るからです。

この記事はその台本です。問いの裏にある四つの本当の意味、三段階の返し方、場面ごとにそのまま使える文例、そして利益と顧客の両方を保ちたいなら決して言うべきでないことを扱います。

テンプレート

「もう少し安く」の裏にある四つの本当の意味

問いはいつも同じに聞こえます。その裏にある意味は違います。答える前に、どの意味を相手にしているのかを見極める六十秒が、会話のすべてを変えます。

要点
  • 意味1 ─ 口ぐせ。この顧客はいつも聞きます。どの職人にも、どの見積にも。習慣であって、本当の予算の心配ではありません。小さな「はい」か丁寧な「いいえ」を期待していて、どちらでも受け入れます。60歳未満の個人の顧客の多くがここに入ります。答えは親しみを保ちつつ、はっきりで構いません。値引きは要りません。
  • 意味2 ─ 本当に予算が足りない。顧客は提示額に本当に届かず、払いすぎるくらいなら断ります。交渉しているのではなく、事実を伝えています。答えは範囲を絞った案を示すことであって、全部込みのまま値引くことではありません。
  • 意味3 ─ 安い見積と比べている。別の見積があり、あなたのほうが高い。正しい答えは、その安い見積を見せてもらい、範囲を比べることです。合わせるために値を下げることではありません。安い見積の多くは何かが抜けています。
  • 意味4 ─ 探りを入れている。顧客はあなたの金額が動くかどうかを試しています。予算の不足も競合の見積もなく、ただ何かを引き出せたと感じたいのです。答えは、金額を落ち着いて保ち、その数字が仕事の中身を映したものであって交渉の出発点ではないと示すことです。

どの意味にも効く三段階の返し方

どの意味を相手にしていても、返し方の形は同じです。ひと呼吸おき、何の話かを見極め、そのうえで実際に聞こえたほうの問いに答える。この見極めを飛ばすことこそ、多くの職人が折れたり突っぱねたりする原因です。本当はどちらもすべきではありません。

要点
  • 段階1 ─ ひと呼吸おく。すぐには答えないこと。問いの二秒後に出た「少しなら下げられます」は、あなたの金額を永久に交渉の余地があるものにします。短い沈黙は、提示した数字が考え抜かれたものだと伝えます。
  • 段階2 ─ 確認の問いを一つだけ投げて見極める。「念のため確認させてください。想定より高かったということでしょうか。それとも、より安いお見積もりが届いたということでしょうか。」多くの顧客はどちらの意味かを自分から答えます。それを答えたと気づく前に、であることも少なくありません。
  • 段階3 ─ 実際に聞こえた意味に、下の適切な文例で答える。口ぐせには丁寧に線を保つ返し。本当の予算不足には範囲を絞った案。比較にはその見積を見せてほしいという申し出。探りには落ち着いた言い直しを。

場面ごとにそのまま使える文例

以下の文例は対面でも文字でも使えます。言葉づかいはご自身のものに直して構いませんが、組み立ては保ってください。いずれも段階1(ひと呼吸)と段階2(見極め)を済ませた前提です。聞こえた意味に合うものを選んでください。

要点
  • 口ぐせ(意味1) ─ 「すでにかなり詰めて出しておりますので、範囲を変えないままですと下げられる幅はあまりありません。段階を分けて進めるか、どこかを簡素にするご検討であれば、あらためて見直します。そうでなければ、この金額のままとさせてください。」親しみを保ち、はっきりと、詫びず、折れず。
  • 本当の予算不足(意味2) ─ 「よく分かります。全部込みですとご予定より大きいということでしたら、範囲を絞った案をお作りします。外すとすれば[XとY]で、そうすると[より低い金額]£ほどになります。大事なところは残せます。二つ目の案としてお送りしますので、お選びいただく形にしましょうか。」
  • 比較(意味3) ─ 「もう一方のお見積もりを見せていただけますか。以前、何かが抜けているために安く見えるお見積もりに負けたことがありまして、最終の金額だけでなくきちんと比べていただくほうがよいと思っています。もし本当に同じ範囲を含んでいるなら、それは公平ですのでお話ししましょう。含んでいなければ、工事の途中で気まずいやり取りをせずに済みます。」
  • 探り(意味4) ─ 「金額は仕事の中身を映したものです。先に高い数字を出しておいて後から下げる、という出し方はしておりません。特定の項目で気になるところがあれば、喜んでご説明します。そうでなければ、この金額のままとさせてください。」
  • 補足の文例 ─ 着手金との引き換え。「表に出ている金額は下げられませんが、値上がり前に仕入れ価格を押さえられるよう、今週中に材料分の着手金をいただけるのでしたら[X]£お引きします。」顧客はこれを公平なものとして受け取り、高く見積もっていた証拠とは受け取りません。
  • 補足の文例 ─ 潔く身を引く。「ご予算に本当に合うお見積もりがあるのでしたら、そちらでお進めください。どちらかがあとで悔やむより、ふさわしい職人にふさわしい金額でお願いされるほうがよいと思っています。もし状況が変わりましたら、番号は見積書に載っております。」自信の強い表れになり、一週間後に受注になることが驚くほどよくあります。

値引きを求められたときに決して言ってはいけないこと

利益を壊す言い回しの一覧は短く、いつも同じです。多くの職人が少なくとも一つは使っています。どれも、あなたの金額は交渉できるものだと顧客に教えることになり、次にその人へ出す見積は、より不利な位置から始まります。

要点
  • 顧客の側が何も出さないのに「少しなら下げられます」と言ってはいけません。この仕事の交渉で最も高くつく一言です。値引きするなら、何かを受け取ってください。着手金、早い決断、日程の融通、範囲の縮小。引き換えのない値引きは、ただお金を置いてくるのと同じです。
  • 「この金額でお願いします。あとはご判断ください」と言ってはいけません。強く聞こえますが、守りに入っていると読まれます。顧客には、その数字を説明できないのだと伝わります。代わりに「金額は仕事の中身を映しています」と言ってください。同じ効果で、より説得力があります。
  • 金額について詫びてはいけません(「すみません、高く感じられるとは思うのですが」)。詫びるのは、あなた自身がその金額を誤りだと思っている合図です。誤りだと思うなら直すこと。正しいと思うなら詫びないこと。
  • 相手が何をいくらで出しているか確かめずに、同業者より下げてはいけません。相手の見積を見る前の「同じ額にできます」は、本来より20%安く同じ仕事を引き受けることになる道筋そのものです。
  • 割合での値引きを申し出てはいけません(「10%ならお引きできます」)。切りのよい数字は、その値引きに理由がないことを示します。具体的な理由に具体的な金額を結びつけてください(「金曜までに材料分の着手金をいただければ、仕入れ価格を押さえられますので200£お引きします」)。そうすれば値引きは、思いつきではなく公平なものとして届きます。

会話から身を引くべきとき

取らないほうがよい仕事もあります。顧客の求める金額では採算が合わず、範囲についてまったく譲らず、最終の数字だけを見ているのであれば、身を引くのが正しい答えです。いちばん尾を引くのは、値引きして引き受け、途中で悔やんだ仕事です。

要点
  • 求められた値引きが、原価に利益を足した下限を下回るなら、身を引いてください。それより下で働くのは、仕事をもらうために顧客へお金を払っているのと同じで、よい終わり方をしません。
  • 見極めの問いに応じてもらえないなら、身を引いてください。「価格の話か、他の見積の話か」を二度かわされたなら、その会話は仕事についてではなく、あなたには届かない金額についてのものです。
  • 潔く身を引いてください。上の文例(「ふさわしい職人にふさわしい金額で」)は関係を傷つけません。そうした顧客のうち驚くほど多くが、一週間後や一か月後に戻ってきます。安かった業者は、安いなりの理由があったからです。

より良い見積作成のためのシンプルなワークフロー

1

答える前にひと呼吸おいてください。二秒で折れないこと。

2

確認の問いを一つだけ投げ、四つの意味のどれを相手にしているのかを見極めてください。

3

聞こえた意味に合う文例を選んでください。口ぐせ、予算不足、比較、探りのいずれかです。

4

値引きするなら、何かを受け取ってください(着手金、範囲の変更、日程)。ただお金を置いてくることのないように。

5

求められた金額が利益の下限を下回るなら、潔く身を引いてください。

値引きを求められる瞬間は、職人の値決めの姿勢が最もよく試される場面です。多くの事業者がここでつまずくのは、顧客が実際には四つの異なる問いを投げているのに、一つの問いとして聞いてしまうからです。まず見極め、それから実際に聞こえたほうに答えること。守れるところでは利益を守り、守れないところでは範囲と金額を引き換え、隔たりが大きすぎるところでは潔く身を引く。

上の文例を、顧客向けのほかの言い回しとまとめて一か所に置きたいのであれば、CMAの連絡機能がそれらを保存済みの返信として持ちます。見積のあとの確認に二度の操作で送れるので、今月三度目の同じ文面を打ち直さずに済みます。

よくある質問

顧客から「もっと安くしてほしい」と言われたら何と答えればよいですか。

ひと呼吸おいてから、確認の問いを一つだけ投げてください。「想定より高かったということでしょうか。それとも、より安いお見積もりが届いたということでしょうか。」その答えで、四つの意味のどれにいるかが分かります。口ぐせ(個人の顧客の多く)、本当の予算不足、安い見積との比較、探りのいずれかです。それぞれに違う返しが要ります。すぐ折れること(「少しなら下げられます」)が最も高くつく誤りで、あなたの金額はいつでも交渉できると顧客に教えてしまうからです。

受注するために見積を値引きしてもよいものでしょうか。

何かを受け取れる場合に限ります。着手金、範囲の縮小、日程の融通、早い決断などです。引き換えのない値引き(「10%お引きします」)は、あなたの金額がそもそも高く付けられていて、次の見積はより不利な位置から始まるのだと顧客に教えます。本当に予算が足りない相手であれば、同じ仕事を値引きするのではなく、範囲を絞った案をより低い金額で示してください。

安い見積と比べられているとき、どう返せばよいですか。

その安い見積を見せてもらってください。「もう一方のお見積もりを見せていただけますか。以前、何かが抜けているために安く見えるお見積もりに負けたことがありまして、きちんと比べていただくほうがよいと思っています。」安い見積の多くは、廃材のコンテナと処分、足場、二度目の塗り、付加価値税、あるいは壁の補修が抜けています。範囲どうしで見て本当に公平な比較であれば、なぜ金額が違うのかを率直に話せます。そうでなければ、差が見えた時点でほとんどの顧客はあなたの金額を受け入れます。

価格の話し合いから身を引くべきなのはどんなときですか。

求められた値引きが原価に利益を足した下限を下回るとき、見極めの問いに応じてもらえないとき(「価格か他の見積か」を二度かわされたとき)、そして仕事の中身ではなく最終の数字だけを見ているときです。潔く身を引くこと(「ふさわしい職人にふさわしい金額で」)は関係を傷つけません。そうした顧客のうち驚くほど多くが、あとになって戻ってきます。安いほうには、安いなりの理由があったと分かるからです。

値引きの求めに応じるとき、避けるべき言葉は何ですか。

引き換えなしに「少しなら下げられます」と言わないこと。金額について詫びないこと(「すみません、高く感じられるとは思うのですが」)。詫びるのは、あなた自身が金額を誤りだと思っている合図だからです。割合での値引きを申し出ないこと(「10%」)。切りのよい数字は、その値引きに理由がないことを示すからです。「この金額でお願いします。あとはご判断ください」と言わないこと。守りに入って聞こえるので、「金額は仕事の中身を映しています」と言い換えてください。そして相手が何をいくらで出しているか見ないまま、同業者より下げないことです。

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